土練機はその名の通り土を練る機械です。この機械は日本電産シンポのNVA-04S型という真空土練機です。 土を練る理由は、柔らかいところ固いところないように水分を均一にすることと、空気を抜くという役割があります。空気が入っていると焼成したときに粘土の中の空気が膨張して爆発してしまいます。 また釉薬のピンホールなどの原因にもなりますので絶対に行わなければいけない作業です。 土練機は粘土を混練するだけですが、真空土練機だと真空室を通り粘土の中の空気も抜いてくれます。 土を練るには機械を使わず手練りで練れますが、磁土の場合には陶土より細かいため2倍練らなければいけない上に、粘り気が少ないのでとても練るのに労力を使います。 土練機を買う前は制作する前に磁土を練るだけで一日を費やしてしまったこともあります。 陶土で制作している方では土練機を購入される方は少ないですが、磁器制作者にとってはあると大変助かる機械です。
粘土投入口から粘土をいれると回転している中のスクリューが混ぜあわせてくれます。
この機械は真空にできるので真空室にどれだけ圧がかかっているか計測機がついています。たまに、ネジが緩んでいたりするとこの圧が下がっていて粘土の中に空気が入ってしまっているので、全部ネジ締め直したり抜けている隙間がないか確認します。今回は粘土をブレンドしているので、まだ1回目だと混ざり合っていません。大体3~4回通して均一になります。
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土練機の掃除
練る土の種類を変える時や、しばらく放置して中の粘土が固くなってしまった時、土練機を開けて中の粘土を取り出して掃除します。磁土はとにかく真っ白でさびが入るとダメなのでたまに中を開けて機械がさびていないかチェックします。
中を開けるとこんな構造をしていて、スクリューがむき出しになります。
やっぱりさびている箇所が数カ所ありました。中はオールステンレスで作られていますが、それでもどうしてもゴムパッキンに触れているところだったり、ネジ周辺はさびます。定期的に見て、さびている箇所はワイヤーブラシでこそぎ取って落とします。
全部粘土も落として綺麗にしました。かなり土練機はステンで分厚いので重く、中々解体から掃除まで重労働です。